守りたいモノ

□第三章:鈴と玉と刀
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彼女は全員が、自分の周りに集まっているのを
確認すると、「まず…」と話し始めた。

「分かってると思うけど、一応、確認ね。
まずは、光玉(コウギョク)、水鈴(スイリン)、紺刀(コントウ)を守ること。
最初はきっと、水鈴が敵に襲われる。
水鈴は鈴の森ね…。」

ジュリアは黒いマントを羽織ると、
大きな古そうな杖を取り出し、空中に何か陣を書き始めた。
すると、魔界全体の地図が浮かび上がった。

それの周りを囲むように集まった。
彼女は水鈴が祀ってある、鈴の森を杖で指してみせた。
それを覗き込みながら、紅と蒼は軽く首を傾げ、
お互いの疑問が分かったのだろう、
顔を見合わせると、

「「ねぇねぇ、なんで3つともまとめてないの???」」

紅と蒼は声をピッタリと揃えては
首を傾げながら、少し不思議そうな感情を
混ぜた声音で訊ねた。
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