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□気を使うということは
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??「あ、あの!!」

「ん?あたし?」

??「サッカー部って、どこにありますか!?」



屋上で、剣城とのんびり昼寝をしていると、1人の男の子が顔を覗いてきた。





〜気を使うということは〜






「へぇ!入部希望者かぁ!」

??「はい!僕、初心者なんですけど、大丈夫ですかね…?」

剣城「…((ズーリズーリ))……」

「寝るな!」



無理やりなるさに引っ張られて、むぅっと腕を組む剣城。
昼寝の邪魔をされ、少し不機嫌な剣城なんてお構いナシに引きずっていくなるさ。
そして、謎の入部希望者。



部室に入ると、もうすでにみんな集まっていて、一気に視線が向けられる。
剣城を入り口の横にポイと置き、円堂のところに連れて行く。



円堂「おっ!入部希望者か?」

??「はい!サッカー部に入りたいんです!」



元気よくしゃべるので、感心するなるさ。



円堂「名前は?」

輝「輝です!」



これもまた、元気よく答える。
音無が、苗字は?と聞くと、何か周りをキョロキョロして、言いづらそうにする。


「どうした?輝くん。」

輝「えぇ…っと、あの…ぅぅ…」

「ん〜?」

輝「か…」

「か〜?」

輝「影山です!影山輝です!!」



瞬間、大人たちは目を見開いた。
そう、それは、忘れもしない名前。
10年前の記憶が一気に流れてくる。


鬼道や円堂も驚き、音無は名簿を地面に落としてしまった。


円堂「影山って…」

鬼道「まさか…」


輝は眉を下げ、はい、とうつむく。


影山「影山零治は、僕の叔父です。」

音無「兄さん…」

鬼道「そうか…」


鬼道はどこか嬉そうな顔で影山を見つめる。
浜野たちが、影山零治とは誰かと話をし始めたのをきき、ようやく我にかえるなるさ。


「そうか…みんな知らないのか…」

天馬「なるささんは知ってるんですか?」

「ん〜まぁ、ね。」



影山は、やはり昔のことを気にしているらしく、苗字を言うのもためらっていたわけがわかった。


影山「名前を言うと、入部は許されないと思って…」

「輝くん…」



やっぱりだめですよね、と無理に笑ってみせて、お騒がせしましたと、部室を去っていこうとする影山。


「え、ちょ、輝く」

円堂「待て!」



円堂が影山に近づいていく。
影山は悲しそうな顔をして見せた。


円堂「影山輝。サッカー好きか?」


そうきかれ、影山はまたうつむいた。
しかし、今度は顔を引き締めて、大きく、はい!と返した。


円堂「だったら迷うことはない。」

鬼道「確かに、影山零治は俺たち雷門サッカー部にしたことは許されることではない。だが、本当は心からサッカーを愛していた。
俺たちと同じくらいにな。」



鬼道もまた、昔を思い出したのか、どこか表情がやわらかく見えた。


鬼道「あの人が行き着けなかったところまで、お前が行って見せるんだ。」

円堂「影山輝!今日からお前は雷門サッカー部の一員だ。」

影山「ありがとうございます!影山輝です!よろしくお願いします!」

天馬「こっちこそよろしく!輝!」



嬉しそうに笑顔になる影山。


剣城「で、どのくらいサッカーできるんだ?」


剣城からの問いに、おどろいたのか、変な声をだす影山。


影山「どのくらいといわれても、まだ蹴り始めて2ヶ月なので…」

天馬「え!?」

影山「自分じゃよくわかりません。えへへ。」

狩屋「なーんだ、初心者かよ。」



狩屋がそういうと、霧野が誰でも最初は初心者だという。
確かにそのとおりだ。



すると影山は、かっこよくシュートを決める選手になりたいと言って見せた。


「んじゃあ!とりあえず実力を見てみますかぁ!」

葵「そうですね!はい!ユニフォームどうぞ!」

影山「あ、ありがとうございます!」



影山は、天馬たちと楽しそうに話しながら、部室をあとにした。


「鬼道くん。」

鬼道「なんだ?」

「あたしも嬉しいよ。影山くんがサッカーしてくれてさ。」

鬼道「…お前は俺の心が読めるのか?」

「まぁねー!」


そういって、なるさも部室から出て行った。

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聖帝「なぁ、虎丸。」

虎丸「なんですか?」

聖帝「俺が夕香にあげた人形、まだあると思うか?」

虎丸「あるんじゃないですか?」

聖帝「…新しいのを買ってやりたいのだが」

虎丸「ではまず、この資料1000枚に、目を通していただき、それからこちらの資料に印を押してください。」

聖帝「1000枚!?500枚!?」

虎丸「イシド様なら、1500枚くらい、短時間でパパっと終わらせられますよね!((黒笑
…夕香ちゃんのなら(トドメだ)」

聖帝「うぉおおおおお!!待ってろ夕香ぁああああ!!」

夕香「お兄ちゃんうるさい!」



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