リレー小説(その六)

□Knight×Laurentia!
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Side ルカ







剣術を教えるのはかまわないよ、といおうと思った。

クビツェクやアルみたいに守りたいと思うものがある限り、そいつはいくらでも強くなれる。

だから、大歓迎だ。

……そういおうと思ったんだけど。




―― ……あーあー全く。




こいつらはほうっておくとこうなるのか。

おかしくて思わず笑ってしまった。

ヒトラーとクビツェクが仲いいことは前々から知っていたけど、

……まさかここまでだとはね。




まぁ、確かに。

クビツェクのいうとおり、最近はゆっくりする暇もなかったし、

大体スターリンやら東条やらがヒトラーをかまいまくってたし、

ヒトラーは怪我してることも多かったから、そうすることもできなかったんだろうけど。



―― まぁ……部屋だし、な。



別に俺はこうしていてくれてもかまわないんだが……

約一名、完全にフリーズしているやつがいる。





「おい、フィア」

「…………」

駄目だ、こりゃ。

思わず笑う。

この恋愛オンチは、いつになったら直るやら。

抱き合ってるのをみるだけでも十分顔真っ赤にするのに、頬キスまでみりゃ、こうもなるかね。




「フィア、僕もする!」

「えぇ?!」

何感化されてるんだ、アル。

ただ、アルがフィアに抱きつくと、ヒトラーとクビツェクのような雰囲気にはならず……

そうだ。うん。

純粋に、子供が親に抱きついているような、そんな雰囲気になる。

フィアが助けを求めるような顔をしてこちらをみているけれど、俺は知らん。




触らぬ神にたたりなし。

こちらが被害をこうむらないなら、わざわざ手をだす必要はないさ。




ヒトラーもまんざらじゃなさそうだし、止めるだけ野暮ってもんだろ?




 
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