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□マッサージ
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「あ〜っ、今日も1日頑張った!」


そう言ってチャンソンは満足げな笑みを浮かべてベッドに大の字に寝転んだ


「お疲れ様…!何か軽く作ってあげようか?」


「ん〜ん、大丈夫…」

ピクリとも動かないでチャンソンは答えた


「チャンソン、大丈夫…?」


いつにも増してぐったりしているチャンソンが心配になって私は顔を覗き込んだ


「うん…でもちょっと足が痛いかも」


そう言って少しだけ顔を歪めた


「ねえ、マッサージしてあげる!」


寝転んでいるチャンソンの横に座って私は両手をにぎにぎしてみせた


「いいよ、そんな事しなくても…!」

そう言って身体を少し起こしたチャンソンの身体を無理やり押し付け私は言った


「遠慮なんてしないでリラックスして寝てていいからね〜♪」

戸惑うチャンソンを尻目に私は張り切っていた

だって少しでもチャンソンの疲れを癒やしてあげたかったから

「じゃあ、まず足からね」


私は腕まくりしてチャンソンの足を揉み始めた


「はは…なんかくすぐったい…」


そう言ってチャンソンは身体をよじった


この身体でチャンソンはいつも戦ってるんだ…

そう思うと愛しさがこみ上げてくる

私は思いをいっぱい詰め込んでマッサージを続けていた


でも…

私はふと手を休めてチャンソンを見つめた

まじまじとチャンソンの身体を見つめていると本当にため息が出てしまう


広い肩幅も厚い胸も
流れるような腰のラインも

すべてが綺麗で悩ましい

男の人をこんなに綺麗だなんて思ったのはチャンソンが初めてだ


ふくらはぎを終えて太ももに手を伸ばすとチャンソンは急に慌てた


「そ、そこはいいよっ…!」

「なんで?くすぐったい?」


恥ずかしそうなチャンソンがたまらなくかわいい


「じゃあ、次は背中ね」


うつ伏せになったチャンソンの背中にそっと触れるとチャンソンは微かに身体を震わせた


チャンソンの身体は見た目よりもずっと筋肉質だ


私の手の平からチャンソンの固い筋肉が伝わってドキドキしてしまった


やばい、どうしよう…
なんか…

なんか変な気分になってきちゃった…

私は頭をぶんぶんと振り回して正気に戻ろうと必死だった


チャンソンの役に立ちたくてマッサージしてるのに…
私が発情しちゃうなんて情けない…

私は気合いを入れてすべての雑念を捨ててマッサージに集中する事にした


「ちょっとやりづらいから乗っかってもいい?」


私はそう言うと返事も聞かずにチャンソンの上に乗った


よし、これでやりやすくなった!

私は一生懸命マッサージを続けた


それなのに…

どうして私こんな体勢とっちゃったんだろう…

どうしよう…
身体が熱くなってくる……!

私はマッサージを続ける自信が無くなってしまった
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