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□秘密のダイエット
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早くチャンソン帰って来ないかなぁ…!

私はキッチンに立ってチャンソンのために腕を奮っていた


こんな風におうちでゆっくりごはん食べられるなんて、想像しただけで顔がにやけちゃう

こうして料理しながらチャンソンの帰りを待ってるとなんだか奥さんになった気分♪


「ただいまっ!」


チャンソンが勢い良く玄関の扉を開けて帰って来た


「お帰りなさ〜い」


私は新妻気分でチャンソンを出迎えた

チャンソンは両手を広げるとそんな私を思いきり抱きしめてくれた


「おかえりのチュウ…!」


チャンソンはそう言って私を甘い眼差しで見つめると優しく唇をふさいだ


「すごいいいにおいだねっ!早く食べよ!」


私の背中を押してキッチンまで進むとチャンソンはイスに座って目を輝かせている


めちゃくちゃ可愛い…!

まるでごはんもらう前のワンちゃんみたい

私は胸がキュンとして愛しさが込み上げてきた


これで“待て”したらどうなるんだろ…!

私は一人クスリと笑ってしまった


「はやく!はやく!」

ごはんを前にしたチャンソンの可愛さったらきっと勝てる人なんていないよ

私は全部のおかずを揃えてイスに座った


「いただきま〜す!」

チャンソンは元気にそう言って食べ始めた


「美味しい…?」


私はちょっと不安げな声で聞いた


「うん!すごく美味しいから名無しさんも食べよ!」


そう言ってにっこり笑った


「ありがと…でも私今ダイエット中だからこのサラダだけしか食べられないの…ごめんね」


「え〜っ!なんで?なんで?一緒に食べようよ〜!」


チャンソンは少しすねた様な顔をして私を見つめた


「ごめん…気にしないでチャンソンはいっぱい食べて!」


それでもすねた顔は元に戻らない


「なんでダイエットすんの?今のままで十分なのに」

「だって…いつまでもチャンソンに綺麗だって思って欲しいの…!」


恥ずかしくなって顔を赤くした私は席を立ってキッチンへと向かった


「今でも十分かわいいよ…」


そう言って後ろから優しく私を抱きしめた

背中越しにチャンソンの鼓動が伝わって身体中が幸せで満たされる


「そんな事言って…!せっかく頑張ろうって決めたのに…」


私は少し大げさにしょんぼりしてみせた

するとチャンソンは私をクルリと反転させ前を向かせた


「じゃあ、俺がとっておきのダイエット教えてあげるよ!」


そう言って思い切り私を抱きしめた
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