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□マンネの特権
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僕、チャンソンです

突然ですが
僕は自慢じゃないけど結構甘え上手だって評判です

そんな僕の彼女は年上のしっかりした女性です

いわゆるヌナってやつですね…


でも僕のヌナはしっかりしてるくせにすごく可愛くてそのギャップがたまらない

だからマンネの特権を生かして今日も彼女を翻弄します…


「ねぇ名無しさんヌナ…お腹すいた」


ヌナの作るご飯はいつも美味しい
しかも栄養とカロリーをしっかり考えてくれるしっかり者のヌナが大好き


「何食べたい…?」


そう言って優しく微笑んでエプロンのヒモを結ぶヌナの後ろ姿がたまらなく愛しい


「名無しさんヌナを食べたい…!」

僕はヌナの後ろに立って今結んだばかりのヒモをほどくと肩からするりとエプロンを落とした

ヌナの白くてなめらかな首筋にそっと吐息をかけるとビクッと身体を震わせた


「チャンソン!またからかって…本当に悪い子ね!」


振り向いて僕を見上げたヌナの顔は耳まで真っ赤

こういうところがたまらなく可愛いんだけど…きっとヌナは全然気付いてないんだろうな…


「そうだよ…?悪い子だから今から名無しさんヌナを襲って食べちゃうから」


ヌナの頬に手を当てて唇を重ねるとヌナの熱い体温が伝わってあっという間に理性なんて吹き飛んでしまう


「もう…チャンソン、だめよ…!」


ヌナは全然嫌がってるように見えないんだけどいつもそう言う


「分かってるよ…名無しさんヌナのダメはもっとしてって事だよね…?」


そう耳元で囁くとヌナは身体を震わせた

もう一度唇を合わせて舌を絡ませると痺れるほどに深くヌナを感じる


「チャンソン…大好きよ…」


そう言って息を荒げて感じているヌナが本当に愛しい

こんな姿、他の誰にも見せたくない
ずっと僕だけのヌナでいてほしいといつも思う


「名無しさんヌナ…すごい可愛い…」


ヌナの感じてる顔は世界で一番かわいいって
本当にそう思ってるのにそれを言ってもヌナは全然信じてくれない


「名無しさんヌナ大好きだよ…」

ヌナの首筋に舌を這わせるとヌナの甘い香りが僕を包む

こんな瞬間は僕よりもずっと小さいはずのヌナに包み込まれているようなそんな錯覚に陥ってしまう


「チャンソン…あっ…ああっ…!」


僕の舌の動きに合わせてヌナのなめらかな身体が大きくのけぞる

ヌナの乱れる髪を指でかきあげると甘く切ない瞳で僕を見つめ求める


ねえ、ヌナ…?

僕はヌナからたくさんの幸せをもらってるよ


ヌナに甘えて

ヌナに愛されて

ヌナを愛して


めまぐるしく変わっていく毎日の中でヌナはいつも変わらずに僕を待っていてくれる

疲れた僕を優しく包み込んでくれる


だけど

ヌナは僕といて本当に幸せ…?


本当はいつも不安なんだ

僕でいいのか

本当はオッパって呼べる誰かを求めてるんじゃないかって


そんな事を考えて呆れてしまう夜も

僕にだってあるんだ
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