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以下お礼文

もし、竜二がおとぎ話のお姫様だったら…

シンデレラ編======


「もうこんな時間か…帰らんとな」
「待ってくれよ!リュウジレラ!」
「生憎、貴様のような妖怪と遊ぶ暇はないのでな」
「?」


ボーン ボーン


12時の鐘が鳴り響く
するとなんと言うことでしょう!
リュウジレラはあっという間に悪人面の嘘つきに戻ってしまいました。

早く戻らねばなりません。
本当の姿を見られては妖怪どもに食べられてしまいます。

ですが、この時リュウジレラはとんでもない失態をおかしていました。

なんと大事な大事な言言を落としてきてしまったのです。

リュウジレラは妖怪にバレないよう自ら妖怪に成り済ましスパイしていたのです。

「戻るしかないか…」

取りに戻るに他はないでしょう。
リュウジレラは奴良組の屋敷に戻るのでした。

「へぇ戻ってきたのかい?リュウジレラ」

この声は奴良組の三代目、奴良リクオ王子

「わ、忘れ物を取りにな」
「ま、いいさ丁度迎えにいこうとしててな」
「は?」
「帰すわけないだろ?」

リクオ王子は強引にリュウジレラを引き寄せます。

「離せっ!ガキ!」
「返したくないなぁ陰陽師は特に」

バレていたようです。

「げっ、知っていたのか?」
「まぁな、式神拾ったの俺だし」

リュウジレラはリクオ王子の腕の中にしっかりハマっています。

「嘘の付き合いでアンタに勝てるとは」
「いつ分かった?俺が陰陽師だと」
「アンタが現れたときから」
「ちっ…だがまだ甘いな」
「は?」
「爆ぜろ、狂言!」
とたん辺りはドロドロです。
運よくリクオ王子は飛び退きました。

「残念だったな?そいつは俺の脱け殻だ」
「ちぇっ…でもさアンタ言言はいいのかい?」
「…帰してくれるのか?」

ちょっと困り顔のリュウジレラ

「しょうがねぇから今日はこのくらいで勘弁してやる」

ふいに感じる唇への柔らかさ
リクオ王子はリュウジレラにキスをしました

「てめっ」
「ほらよっ」

無事言言は回収完了。
するとどうでしょう今までそこにいたリュウジレラは水へと変貌してしまいました。

「はぁ?」

リクオ王子には思ってもいなかった出来事。
驚きを隠せません。

「これも罠かよ…」

そう気づいたのは言言も狂言も姿を消した後でした。




「奴良リクオ…面白いな」

真っ黒な小さい男は闇に紛れて消えてしまいました。


残されたのは一つだけのガラスの靴


【END】






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