狩人夢
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ここは海に囲まれた島国。
僕の住んでいるこの地帯は海と森に囲まれた自然豊かなところ。
都会から車で2時間と遠く離れた森は僕の修行場兼住居がある。
僕はまだ物心つく前に両親を亡くし、親戚の家を転々としていたんだ。
行き成りの事でどこの親戚の家にいっても疎ましく思われていた僕は自分の居場所がなかった・・・・
6歳になった頃、僕のなかの何かが爆発して親戚の家を飛び出した。
もちろんお金もないし、頼る人もいなかったので二日ほどウロウロと歩いて僕は力尽きて森の中で寝てしまった。
お腹が空いて寒くって・・・・でも、今死んだらもしかして天国にいる両親に会えるかもしれないっていう考えが頭の中を過って、幼いながらもこれでよかったんだと薄れる意識の中思っていた。
ふと目が覚めると温かい火の温もりと香ばしい魚が焼ける匂い。
『・・・・ここ、どこ・・?』
『おぉ、気がついたか。嬢ちゃん。』
状態を起こして”嬢ちゃん”と呼ぶ声のほうを見る。
『・・・・おじさん、だれ・・・?』
そこには髭の生やした胴着姿の男が囲炉裏の鍋をかき回して僕のことを見ていた。
真っ黒な髪を後ろで束ねている。
手入れをしていないのかその髪はぼさぼさとしていてあまり清潔な印象はない。
胴着も泥で汚れていて・・・・
お世辞にも綺麗とは言えないその人を僕は怪訝そうな顔で見つめていた。
『おじさんとは失礼な嬢ちゃんだな;
命の恩人に対してその口のききかたはないんじゃないのか??』
『いのち、の・・・おんじん???』
あぁそうか。
僕は疲れ切って眠ってしまったのか。
のたれ死ぬと自分でも思っていたんだ。
それを助けてくれたってことか。
ぐ〜〜〜〜〜〜っ。
『・・・・・・・///』
『ははっ。とりあえず飯食うか?』
『・・・・・・・はい///』
僕のお腹の音がなって食事がスタートした。
あぁ、二日ぶりの食事だ・・・・。
凄く美味しい・・・・・
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