美食屋夢
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ココに横暴な約束を取り付けられてから1か月。
何かっていうとあのボイスレコーダーを取り出されて・・・弱みを握られたって状態デス;
元々俺は家とか持ってなかったし、ほとんどホテル住まいだったからココのお家にご厄介になっています。
相変わらずココからの求愛は激しくって・・・いや、セックスはしてないよ?
不意打ちでキスされたり、寝込みを襲われそうになったりはしたけどなんとか貞操は守っています。
流石にそれを許したら後に戻れそうにないし・・・;
そんな中、俺はココにお使いに行ってくると言って外に出た。
本当はココも行くって聞かなかったんだけど占いの仕事があるからね。
『仕事も満足にできないような奴は嫌いだ。』って言ったら真っ青な顔をして仕事に出かけて行ったよ。
・・・・ってか、あいつは俺の何がいいんだ?;
今晩の夕飯の献立を悩みながら考えてみるけど・・・ココフラグが立つようなこと俺何もしてないんだけど・・・
ただ瀕死の状況から助けたってだけで俺の事好きになるか??
アイツの事だから容姿ってわけじゃなさそうだし・・・
・・・・まぁいっか。
そんな事より今日の献立のほうが大事だ☆
『すいませ〜んwこっちの大きいストライプサーモンくださ〜い☆』
「おっ、お嬢ちゃん可愛いねぇwオジサンおまけしちゃおうかなぁ〜w」
『きゃ〜んwうれしーーwオジサンだいすきーーw』
デレっと鼻の下を伸ばした鉢巻を巻いた魚屋のオジサン。
女に間違えられるこの容姿を利用するとたいていの店でおまけをしてもらえる俺w
使えるものは使わなきゃねw
ストライプサーモンを包んでもらって受け取る。
最後ににっこりと営業スマイルを忘れない。
・・・・次来た時にまたおまけをしてもらうために!!
美味しそうなストライプサーモンが入ったから今日はムニエルにでもするか・・・
プラチナレモンが冷蔵庫に入ってたから・・・
後は付け合せを何にしようか・・・
持ってきたエコバックにストライプサーモンを入れながら付け合せを考える。
どんっ!!
『Σ(゜□゜)うわっ!!;』
「いてっ!」
いったーーい!!
俺のマシュマロヒップが地面にこんにちはした瞬間だった;
油断していたせいで地味に痛い・・・
なんなの!?
前見て歩けよ!!
(※お前もな!!;)
とりあえずストライプサーモンは・・・良かった、無事だ。
今晩のオカズが台無しになるところだった;
『いたたた・・・・』
「あ、わり。前みてなかったし。」
手を差し伸べられてその手に掴まる・・・
『いや・・・こっちこそ前見てなかったかも。ごめん・・・ってうわっ!!;』
急に腕が引っ張られて何故か目の前には逞しい胸板・・・そして綺麗に手入れされた手が俺の頬を撫でる。
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