蛇足
□庭球01
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なんとなくそう思い、
『ねえ、何してるの?』「つっ」
「あっ、涼野ちゃん!あの、これはね、その...」
『さっき、先生が呼んでたよ。早く行かないと。』
「嘘っ、じゃあ行かなきゃ!!またね!」
『またね。』
とりあえず、何とかなったかな。
『ねえ、えーっとゆきむらくん?』
「ビクッ」
...なんか怯えられた。え、そんなこわい?
座り込んじゃってるし。
仕方ない。
『ごめんね、驚かせたかな。はい、コレ。すわってると、土がついちゃうよ。』
これ以上怯えさせるのもどうかと思い、その場を去ろうとする。
「あのっ」
なんか呼ばれた。
『なに?』
「名前は...」
『僕の?涼野樹だよ。じゃあね。』
とりあえず、ハンカチを渡して弓道場に急いだ。
「涼野さん...」