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『有難う。青葉。』

「…離スナヨ愛羅」

『うん、分かってる。右から3番目と5番目。あと6番目と9番目が人間。あとは妖。人間倒して進んだ方が効率いいんじゃない?』

「我ニハ…関係無イ…アノ程度ノ雑魚…瞬殺デキル」


『青葉凄いねっ!ねぇ、ここから離れた静かな場所に行こう!!私この町から離れたいの!』

「……イイダロウ。我ニ…任セテオケ」

ぶわっと青葉から妖力が放たれる。

やっぱり大きい妖は強いんだなぁ…

それに空飛べるんだもん!


『…!!』

『青葉!避けて!!』

「!」

いきなり飛んできた紙にあたり、青葉が落ちてしまう。


『青葉!?』

「行ケ…貴様1人デ…」

『嫌だ!私は青葉と一緒に居るの!青葉1人置いて逃げるなんて事は…絶対しないから!』

周りの連中には戦う意識はあるらしく、軽装ではあるがそれなりの装備が施されていた。


…せめて武器とか…あったらなぁ…

『私は…青葉を…守r』

私が言葉を発し切らないうちに私は宙へと放りだされていた。

青葉に崖から落とされたのだと悟る。


「足手マトイの人ノ子サエ居ナケレバ…我1人ナラバドウトデモ出来るル!…今マデ御苦労ダッタナ人ノ子ヨ!憎キレイコノ孫!!ソノママ落チテ絶命スルガイイ!!」

声高に叫ぶ青葉。

嘘…信じられない…優しかったあの青葉が…変わっちゃうなんて…なんで?ねぇ!

…裏切るの?妖まで私を裏切るのッ?


『…許さない!絶対にあんたの事許さないから!呪ってやる!!全身全霊をかけて祟ってやる!!

あんたなんか大嫌いだ!!人間も妖もみんなみんないなくなっちゃえ!!』


あははっ!よく落ちながらこんなに喋れたなぁ!

ふふっ。やっとこの世界から居なくなれる!


『うぅ…でも…』





死ぬことに抵抗はないつもりだった。


『…痛いのは…もう嫌だなぁ…』

1人呟いた時だった。

「誰だってそういうものです」
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