LONG
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でも…この山には…青葉がいる。
助けなきゃ。逃がしてあげなきゃ…
そう考えた私は大きな妖のいる場所へと向かった。
気配を辿れば大体の場所は分かる。
構造を知り尽くした場所なら尚更のこと。
さっきまでいた場所からそう遠くないためすぐに着く事が出来た。
『青葉!祓い屋が来てる。逃げないと…!!』
「祓い屋カ…オソラク忌々シキ的場ノ頭首…ダロウ…」
『的場?』
「ソウダ。愛羅…」
『うん?』
「貴様モ…早ク逃ゲタ方ガイイ」
『へ?なんで…?』
「奴ハ人間ダロウト妖ダロウト容赦シナイ…ワザワザ忠告シニキタ礼ダ。…町マデ下ロシテヤロウ…」
『青葉は優しいね。でももう遅かったみたい。囲まれちゃってる』
話しているうちに和服の連中に囲まれてしまった。
妖も人も混合でいる。
『逃げましょう。貴方を助けるために私はここに来たのだから』
初めて優しくされたからかな?情が湧いているのだろう。
「違ウ…我ガ人ノ子ヲ…助ケル…」
ふふっ…相変わらず意地っ張りだなぁ…可愛いし。
「早ク乗レ。一気ニ突ッ切ル」
ふさふさしてて大きい妖。
その背に乗れということなのだろう。