LONG

□01
2ページ/6ページ

でも…この山には…青葉がいる。

助けなきゃ。逃がしてあげなきゃ…

そう考えた私は大きな妖のいる場所へと向かった。


気配を辿れば大体の場所は分かる。

構造を知り尽くした場所なら尚更のこと。

さっきまでいた場所からそう遠くないためすぐに着く事が出来た。


『青葉!祓い屋が来てる。逃げないと…!!』

「祓い屋カ…オソラク忌々シキ的場ノ頭首…ダロウ…」

『的場?』

「ソウダ。愛羅…」

『うん?』

「貴様モ…早ク逃ゲタ方ガイイ」

『へ?なんで…?』

「奴ハ人間ダロウト妖ダロウト容赦シナイ…ワザワザ忠告シニキタ礼ダ。…町マデ下ロシテヤロウ…」

『青葉は優しいね。でももう遅かったみたい。囲まれちゃってる』

話しているうちに和服の連中に囲まれてしまった。

妖も人も混合でいる。


『逃げましょう。貴方を助けるために私はここに来たのだから』

初めて優しくされたからかな?情が湧いているのだろう。


「違ウ…我ガ人ノ子ヲ…助ケル…」

ふふっ…相変わらず意地っ張りだなぁ…可愛いし。

「早ク乗レ。一気ニ突ッ切ル」

ふさふさしてて大きい妖。

その背に乗れということなのだろう。
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ