TITLE
□アイライロ
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「、ごめん」
なんて小さいんだろう
初めて抱き締めた君の体は
想像していたよりも華奢ですぐに壊れそうだ
「そうゆうことやから」
そっと体を離し、顔を見れずに走り去る
(やり逃げやんな、これ)
肩掛けのスポーツバッグが走る度に揺れる
秋の夜の肌寒さとはあきらかに場違いな額の汗
赤信号にとまり
呼吸と前髪を整え、両手を開いてみた
少し震えている
ぎゅっと握り締め一つため息を吐き、赤信号にかわった道を歩く
好きでどうしようもない
自分を押さえきれない
手を伸ばせば簡単に届いた
信じていいのだろうか
汗をぬぐって
月を見上げた
「はよあいたい」
END
だから早く僕だけの君になれ