恋すてふ♪

□三.詩
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翌朝から、旅館は大忙しだった。新選組の会合が行われるため、彼らと相手の料理等を作るからだ。今日は、加子も手伝って時間内に、大層な御馳走を作り運ぶことが出来た。

他の客のこともあるので、せかせかと動く。加子は、彼らのところではないが、食事を運んだり案内をしたり、質の悪い客に絡まれたりで、詩を書く暇がなかった。

それでも、新選組らの会合が始まると、加子は休憩時間を貰えた。その合間合間で、加子はこっそり詩を書く。

それは、夜になっても続いた。全ての仕事が終わり、やっと文机に着いて落ち着く。
内容を加筆修正しながらも、加子は徹夜で仕上げに向かう。



(明日には、原田さんに渡さなければいけない)


その思いだけで、加子は重い瞼に鞭打って手を動かしつづけた。




――新選組が帰京する朝。
加子は、寝坊した。
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