待 ち 合 わ せ


「あれ?あの人…黄瀬くんじゃないですか?」
火神と黒子は部活帰りにハンバーガーを食べに行き、会話も特にないのでぼーっと窓の外を見ていると自分たちと反対方向を向いて携帯を弄っている黄瀬を見かければ火神に向かってぼそり、と言い。
もっとも、火神はハンバーガーを口いっぱいにいれていたので返事はできなかったが。
その時黄瀬が振り向けば自分たちではない方向にぶんぶん、と効果音が付きそうなぐらい手を振っていた。
何気なく黒子達は手を振っている方を見て驚愕した。
「あれって…海常の人じゃね?」
「確か…笠松さんでした。ちょっとからかってみますか?」
黒子の意外な言葉に一瞬目を見開いて驚く火神だったが面白そうだ、と考えれば頷き。
「じゃあ、決まりですね」
相手が頷いたのを見れば携帯を取出し
‘黄瀬君って笠松さんと付き合ってるんですか?’
直球勝負に黒子のメールを見せてもらった火神は思わずぶはっと吹いてしまった。
「それはねぇだろ、」
お腹を抱えて笑いだす火神にむすっとした顔で相手を見ると火神は「止まんねぇ」とけらけら笑い
「火神君、いい加減にしてください」
相手の頬をむぎゅう、と抓り乍言えばさっき打ったメールを送信し、窓から相手達を眺めればメールが届いたのか携帯を開いて数秒後黄瀬
が携帯を放り出しきょろきょろし始めた。
理由を知らない人や笠松から見れば不思議な行動だろう。
いや、知っていても笑う奴が黒子の向かいにもいるのだが。



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