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□邂逅
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六限目終了のチャイムが鳴り響き、奥村燐はふあぁ…と大口を開けて欠伸をし腕を伸ばした。
一週間ほど前、認定試験に無事合格し候補生へと昇格した燐は、やっと実戦訓練ができる!と大喜びしたものだが、実際にはそう甘くはなかった。
祓魔師である双子の弟雪男に当分実戦訓練はさせないと宣言され、今日までまともな訓練もできず、相も変わらず学校と塾を行き来する状態なのである。
「あーやっと終わった!授業長すぎなんだよ…」
燐は勉強が嫌いだ。弟にも口うるさく、もっと頭を使えと言われているが、そもそも義務教育さえもまともに受けていない燐には土台無理なお話なのだった。
それでも比較的真面目に学校に通っているのはひとえに、祓魔師になりたいという思いがあるから。
「塾行くか…雪男はもう行ったかな」
そして今日も燐は祓魔塾に向かう。そんないつも通りの日常が脆く崩れ去ることを、彼はまだ知ることはない。
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