翡翠の瞳 深紅の眼
□第1章 春眠『暁』を覚えず
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◆◆プロローグ◆◆
・・・イタチ心象・・・
いつだったか…、あの人の言っていた言葉が、思い出される。
『物事の道理には、意味のあるものとないものがあるんです』
『せめて…人らしい生活を望んで、何が悪いんです?』
もっと早く、あの人に出会っていれば、違った生き方が出来ていただろうか?
否・・・・
この生き方しか、オレにはないようだ…。
とうの昔に、『人』でなくなったオレには…。
あの日々は、『幻』だ・・・。
『幻』でなければ、ならないのだ・・・。
あの、『絶対的な安全色』を、欲してはならない・・・。
そうしてオレは、独り・・・、うちはのアジトにて、弟のサスケを待った・・・。
『狐』と『巴紋』の描かれた、
あの場所で・・・。