華月姫物語

□壱
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かつて人は妖怪を畏れた


その妖怪の先頭に立ち、百鬼夜行を率いる男


人々はその者を妖怪の総大将ーーあるいはこう呼んだ



魑魅魍魎の主ぬらりひょんとーー




そしてある京の城に大層美しい美姫がいた



その美姫を見た者はあまりの美しさに身が硬直し、ある者は一目で意識を飛ばす程の美しさ



華の様に可憐で清く、闇夜に映える月の様に恐ろしく綺麗な金色の瞳から人々はその者をこう呼んだ







"華月姫"とーーー
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