比嘉

夕暮れ背中。
1ページ/1ページ

「今日もいる。」

夕暮れの中の、大きな背中。
同じクラスの、知念寛――。

「おっきいなぁ…」

彼の身長は、193cmだ。
私にとっても、普通の人にとっても大きすぎるだろう。

テニス帰りの彼は、少しフラフラしながら歩く。

「あッ、危ないッ!!」

フラフラしすぎて、駐輪場の自転車にぶつかりそうになったが
その心配はなく、すぐに気付き自転車を避けた。

私はただ、彼の背中を見つめる――。
たった15分くらいの帰り道。
私の家に着く。

「好きだよ…」

私は、今日もまた夕暮れの中の彼の背中にそう告げた。


_

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ