比嘉
□さよならを言いたくて。
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今、君はどこにいるのです?
俺に何も言わずに、どこにいったのですか?
「えいしろー!!」
そう俺を呼ぶ声が、今は聞こえない。
きっと俺が冷たかったからだろう…
「…咲。」
そう呟いた瞬間だった。
「ちょっと待ってよっ!」
と聴こえた声がそっくりで…
俺は振り返った。
その瞬間、俺の恋は終わった。
そこには君がいた。
知らない男と歩いている君が―――。
「さようなら。」
俺はそう呟き、背を向けて逃げた。
もう君の声が聴こえないように。
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