フォルダ1
□仮病看病。ルカver
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よく考えてみた結果、思い付いた考えをルカに実行してもらうことにした。
「てな訳でルカー、看病してー」
「病院行った方がいいんじゃないですか?脳外科医の」
「酷ぇ!!」
表情も変えずにサラリと言われた。うん、いつもながら冷静なクールカだ。
まあ、今のは俺の説明不足だが。
「突然“てな訳”でと言われても、理解に苦しみます。
何ですか?宇宙から何か受信しちゃったんですか?」
「とりあえず、話だけ聞いてくれよ。それから答えて?」
「面白い説明を期待します」
「過度な期待は止めてね。えっとさ、看病イベントしたいなあって」
「……看病イベント?何ですか?それは」
「え、ルカ知らない?」
「知りません。早く教えなさい」
ルカが知らないことを俺が知っているのが不服なのか、ルカの顔は少々不機嫌だ。
少し頬を膨らませただけの、些細な変化が愛しい。
もう少し眺めていたいが、ルカが機嫌を損ねて話を聞いてもらえないのはアレなので、『看病イベント』について説明する。
「まあ、その名の通り、看病してもらうイベントだな。ゲームとかには高確率で起こると思われ……ってルカさん、まだ話の途中!」
「何かと思ったらゲームの話ですか。馬鹿馬鹿しい」
「ゲームの何が悪い!
とりあえず、やらない?俺今から病人やるから、ルカ看病して」
「何故私が貴方を看病しなければいけないんですか?」
「ルカに心配して欲しいから」
「いつだって心配してますよ。……頭の」
「ボソッと言った言葉聞こえたぞコラ!」
ルカが途端に、今にも舌打ちしそうな表情をした。
何やかんやでルカを説得し、看病イベントをすることになった。
今日は俺がルカを看病して、明日はルカが俺を看病するという交代制になった。