長いベル世界
□目を覚ませばそこは真っ白で真っ白で
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「……何も思い出せない」
思い出そうとするが何も思い出せない
何で?
ここはどこ何だろう?
何で私は何も覚えてないの?
頭の中にはたくさんの疑問がどんどん浮かんでくる
私は野生的本能でとりあえずベットから下りて、きっと廊下に繋がっているだろう。
大きな茶色扉を開いた。
ギギギィー
「うわぁ……」
部屋から予想はしていた
確かにお姫様が住むような部屋だし大きな屋敷なのだろうとは思っていたが、
ここまでとは……。
本当にびっくり。
もしかしてここは私の家なのかな?
ペタペタ
廊下には裸足の私が歩く度にペタペタと足音が響く
私の格好は白いワンピースに裸足と凄いシンプルだった
何も覚えていない私にとっては何でこんな格好かも分からないが、趣味かな?
やっぱり何も分かんない。
そんな時だ──…
「うぉおおおい!!」
ビクッ
廊下に鳴り響く大声。
聞こえてきた後ろをパッと振り向けばそこにはもの凄く鋭い目つきで私を睨む男の人が立っていた
髪の毛は銀髪で男の人では珍しい腰まであるロングヘアーで
きっと私より長いと思う。
誰?
その人の殺気で私は反射的に身を縮めてしまう
「うおぉおい!てめぇ、誰だぁあ?」
え?
………誰って。
それはこっちの台詞よ…
「うおぉおい!聞こえねぇえのかぁあ!?」
ビクッ
──恐い
と、反射的に思ってしまった。