長いベル世界


□全部お前のせぇだっつーの
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「いや〜……それが…その…………ちょっとした弾みで部屋から出ちゃったーて言うかー……」



チラリ



と、ベルを見ればジッーと私を見ているだけで。



「なんか〜……部屋と間違えて扉を開けたら…廊下だった〜みたいな……」



チラリ



あー凄い怒ってる。


もう駄目だ……
私殺されるんだ………はぁ。



仕方ない。

白状してやるよ!くっそぅ!



「そ、そうよ……逃げてたの」



ベルってばそう言っても何も反応しないから、



「ね、ねぇ。聞いてるの?」



って聞いたみたら何か考え事をしてたみたいで、私の声で我に返ったみたい



「あ……わりぃ、聞いてなかった。」



は?

何こいつ!!


自分から何してるのか聞いてきたくせにっ!!



「でもまーその様子じゃ逃げてたんだろ?バレバレだっつーの」

「えっ?」



しししっと笑っているベル



「え……じゃ私殺され「つか、お前さー」



……今私が話してたのに。



「もしかして道に迷ったわけ?」


な!!

膨らまかせていた頬が一気に赤くなる、



「……わ、悪い…?」



仕方ないじゃない!!
この屋敷広すぎるんだもん!



「しししっ、そういうことね………あ……」

「?」




「王子いいこと思い付いた♪」



………いいこと……?

やたら語尾に音符まで付けて機嫌良さそうなベルに、何だか少し違和感を持つ



「お前今から俺の部屋来いよ。あ、これ質問じゃなくて強制ね?お前に選択肢ないから、ししし」



は?

なんで?



と、頭にハテナを浮かべた時にはもう──…



パシッ



「え、…ちょっと……!」



は、離してよ!!

何なの?
こいつ、いきなり?!


てか私戻らなくちゃやばいんだって!!
フランに見つかったら大変なことになるのにっ……もぉ〜。



ベルは私の気持ちとは反対にズカズカと偉そうに歩いていく。私の腕を引っ張って。

きっと今ベルの部屋へ行ってる、のかな?


あーもう本当最悪っ……

















にしても、不思議──…。



私この人に前にも会ったことあるような気がする、

別に深い仲だった訳じゃないと思うけど……何だろう?


凄く、懐かしい。




何か思い出せそう、









思い出したい。
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