拍手特別SS
□新年のご挨拶?
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「はい、これ着て」
「俺は金ねェぞ」
ナミから手渡された毛皮のコートをゾロは訝しげに見詰め、ポツリと漏らす。
「そんなこと分かってるわよ。後で返して貰うから心配しないで?」
サンジにも色違いのコートを渡しながらニッコリ笑うナミ。
「ナミさん。こんな事を言うのは心苦しいんだけど……ここ、夏島だから…暑いと…」
「そこ!!ゴチャゴチャ煩いわよ!!」
(ナミさん、怖ェ!!)
「コートの下は裸に決まってるでしょ!?」
涙を流しながら毛皮のコートを羽織ろうとしたサンジにナミの鉄拳が飛ぶ。
「俺らは変質者か!?」
「テメェと俺を一緒にすんな、クソマリモ!」
「テメッ!?喧嘩売ってんのか!?グル眉!!」
「おー、幾らで買ってくれるよ。ぁあ!?」
「早く着ないと、二人揃ってこんがり丸焼きにするわよ?」
ナミの背後ではルフィとロビンがバーベキューの準備を始めていた。
「つーかよ。なんでこんなモン着なきゃなんねェんだ?」
しぶしぶ袖を通すゾロの問いに、ナミは明らかに動揺し目が泳ぐ。
「新年のご挨拶用に…」
ポツリと漏らしたナミの言葉にウソップは目を見開き。
「新年って…もう8日……!!」
――ゴッ!!
「ぎゃぁー!!ウソップー!!医者ぁーー!!」
ウソップの言葉を無理矢理切ったナミ。
ゾロとサンジは苦笑いを浮かべた。
「仕方ないでしょ!!(作者の都合なんだから!!)」
→イラストとご挨拶