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□秘密に恋して×××
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※オフィスパロ
 
俺は無事に高校、大学を全て現役で合格して無事、卒業することもできた。
そして今はこの世間的にも名の売れている会社に就職でき、順調な毎日をおくっている。
いや、順調…ではないかもしれない。
問題点を指摘するといえば同じ会社の同じ課に恋人がいるということだ。
俺にとってその恋人は最愛であるが、世間的に受け入れてもらえるかといったらそうはいかないだろう。
…俺の恋人は、中学の部活の後輩。
つまりは「男」なのだ。
 
<秘密に恋して×××>
 
「じゃあ、私はこれで帰るから。ご苦労様」
「お疲れ様です課長」
課長はこれから何かいいことでもあるのか、実に機嫌良く去って行った。
…ま、俺も嬉しいんだけど。課長のおかげで狩屋と二人っきりになれたし。
パソコンを挟んだ向かい側では真剣な表情をした彼が画面に目を向けてはカタカタとキーボードを打っている。
実を言うともう既に自分の分の仕事は終わっているものの、まだ帰りたくなくて、つーかまだ狩屋といたくて残ってる。
「なあ、狩屋ぁ」
「なんですか、先輩」
「俺も手伝おっか?」
「大丈夫です。自分の仕事は自分でしますんで」
キリ、とパソコンから目を離さずに答えると再び集中しはじめる狩屋。
流石俺の恋人。
自分に責任を持ってる。
ま、時々…といわず毎日俺にもっと甘えてくれてもいい気がするけど。
「……あの、先輩?」
「ん?どした?」
「……そんなにガン見しないでください。意識しちゃうんですけど…」
「はは、意識するんだ?」
ネクタイを緩めて席を立つと狩屋の隣の席に移動する。
隣から頬杖をついて眺めていると、うん。なかなかにいい景色だ。
「もう終わりそう?」
「あと5分あればヨユーっすね」
「お。じゃ頑張れ」
得意げに答える狩屋の頬に軽くリップキスをおくる。
「っ!!??////」
瞬間何があったのかわからない、みたいな表情で顔をあげる可愛い恋人に俺は笑いが止まらなくなってしまった。
 
 
(頑張れる魔法だろ?)

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