あい__

□今年2回目の雪の日。
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あれから1ヶ月。


今、俺はヤスと別れ
亮ちゃんと付き合っている。



緑「亮ちゃん好きー」


黄「ちょ、離れろや!/」


楽屋で、亮ちゃんに
ギューッと抱きつく。



目の前には、すばるくんの膝の上で、楽しそうに話しているヤスの姿。


最近、すばるくんとよく居るってことは、付き合いだしたんかな。




黄「……大倉さ、
まだ章ちゃんのこと気になる?」

亮ちゃんが控えめに小さく聞いてきた。


その言葉に、ドキッと胸が音をたてる。

………ドキッ?

いやいや、おかしい。
今俺は亮ちゃんだけ…。



緑「…え?何でまた」


黄「いや…、
ずっと目で追ってるから…」


緑「…そんな訳ないやん!
俺は亮ちゃん一筋やで」




いつの間にか目で追ってたんや。


まだちょっと…。
うん、ほんのちょっとだけ…
未練があるのかもしれない。



……でも、それってさ

まだヤスのこと好きやった
って事になる…、よな?



緑「……亮ちゃん、帰ろか」


黄「…おん」



――――……


黄「あ、雪や」


外に出ると雪が降っていた。



黄「雪って、白くて綺麗やけど、すぐ溶けてまうから勿体ないよな」


緑「…せやね」



嗚呼、
この雪が白じゃなくて、ぜーんぶ黒やったら良かったのに…。


そしたら、その真っ黒な雪で
このどす黒い『好き』という気持ちも、埋まってしまうのに。



…それで、この気持ちと一緒に
溶けて無くなればええのにな。





キミへの気持ちに気付いたのは
今年2回目の雪の日。







end.

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