。。忍(長編)。。

□番外編*先たまと6年生!(後編)
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2年生の学期末のテストも無事終え、今日からウキウキの春休み。

久しぶりに家に帰ろうかと思ったけど、父上も帰るという情報を聞き、今年は学園で過ごすことにした。

テストの結果はというと、無事に2年、3年、4年の試験をパスした。
これで、今年は5年生の授業に集中出来る。
もちろんパスしたと言っても、3年の授業もでないといけない訳で…
とりあえず、卒業に一歩近づけた。



「……暇だ」

忍たまたちはみんな里帰りをしていた。
同室の文次郎も、同じクラスの仙蔵も帰って行った。
ケンカばっかりだけど、やっぱり文次郎がいないと寂しい。


学園長先生のところへ行ってみた。
ヘムヘムと学園長先生とお茶を飲んで過ごす日が少し増えた。

そんなとき、あることを思いついた。

「今、自分がどれくらいの実力か…気になるんですよね〜…」

「ほぉ…」

「成績じゃなくて、実戦で知りたいんですよね〜…」

「ふむ…」

「武道大会…って面白そうじゃないですか?」

「ん?なんじゃ、それは」

さっきまでのんきにお茶をすすっているだけの学園長が、急に興味をしめし始めた。

「学年ごちゃ混ぜ、参加希望者だけによる武術の大会ですよ!
希望者だけだから、思う存分戦えますし!」

「…確かに、面白そうじゃ!」

「ってことで、開催よろしくおねがいしま〜す」

「ふむ。先生方にも言って今年開催しようかのう…」

このふとした思いつきが、毎年恒例行事になるなんて…このときは思ってなかった。



春休み、新野先生も残っていらっしゃった。
せっかくなので、保健室に通い詰めることにした。
そのお陰で、薬の調合や治療方法、さまざまな知識がついた。




春休みも間もなく終わる。ちらほら生徒が戻ってきた。
いつものように保健室へ行くと伊作がいた。

「あれ?ゆい。どうしたの?」

「お、伊作!!登校してきたんだな」

「うん、ゆいも早いね」

「いや、おれは帰らないで学園に残ってたんだ。
それで、新野先生にいろいろお話を聞いてたんだ」

「そうだったの?あ、こっち座ったら?」

言われるままに、伊作のそばへ腰をおろした。

「新野先生のおかげで、おれ色々と覚えたんだ。
薬の調合とか…あ、包帯の巻き方なんて伊作より上手になれた…と思う」

「本当に?すごいね。一緒に保健委員…」

「ならないよ」

「ちぇー…ゆいと一緒にやりたかったな」

しゅんとした伊作は本当に可愛い。
でも、不運委員会には所属したくない!!

「それは置いといて…
おれの包帯さばき見てよ!」

とりあえず、自慢の包帯さばきを披露することにした。
でも、そう上手くいくはずもなく…


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