となり。
□笑顔が一番。
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「佐助はどうするの?」
と、朱莉が聞いた。
「我 見張りしてる 朱莉 ここで寝る」
「!!だめ!ここは佐助の部屋なんでしょ?」
「諾」
「だったら一緒にねればいいじゃん?」
「否 朱莉 我 守る」
「じゃあ僕も寝ない!」
「!!否!!朱莉 寝る!!」
「嫌だ!!」 「否!!」 「嫌だ!!」
「否!!」
「うるせーー!!だまれ!俺が寝れねえんだ
よ!!隣の部屋でギャーギャーされると!!」
「謝」
「ごめん・・・」
「で?お前らは何の言いあいしてたんだ?」
「佐助が寝ないっていうから僕も寝ないってい
ってたの!」
「朱莉 寝る 我 見張り!故に寝ない!」
それを聞くと才蔵は溜息をついて
「おい!猿!こいつ怪我人なんだろ?だったら
こいつの我が儘位きいてやりゃあいいじゃねえ
か!」
「・・・・・・・」
「佐助・・・・・・僕・・・・」
「・・・・・・」
「僕・・・・ちょっと城内回ってくるね!!」
と、佐助が何も言わないので沈黙にたえられな
くなり朱莉は行ってしまった。
「!!・・・・朱莉・・・・」
「てめえが答えださねえからいっちまったじゃ
ねえか!・・・・追いかけたらどうだ?猿」
「・・・・・・否・・・我・・・・」
「行けよ」
「・・・・・・・諾」
佐助の背中をみながら、才蔵が
「あいつ・・・朱莉の事、意識してやんの。し
かも、鈍感。俺の思いにも気付かねえ・・・」
と、小さく呟いたのは誰も知らない。
* * * *
(どうしよう!あんなこと言って!絶対佐助に
嫌われた!!あーm)どんっ!!
ふいに何かにぶつかった。
「!?いたあ!」
「朱莉!?大丈夫ですか!?」
朱莉とぶつかったのは、六郎だった。
「すみません。考え事をしていて・・・怪我し
てませんか?」
そういいながら、起こしてくれた。
「あ・・・はい・・・大丈夫です・・ありがと
うございます」
朱莉は緊張していた。自分よりもはるかに六郎
が美系だったからだ。
(うわあ・・・きれいな顔・・・髪もきれいな
藍色だ・・・・)
「?なんですか?私の顔に何か?」
あんまり朱莉にじーっとみつめられるので、六
郎が聞いてきた。
「あ!違うんです!あんまりきれいなお顔だっ
たのでちょっとみとれちゃって・・・//////」
と、少し照れながら言った。
「そうですか。ところで朱莉は何故そんな格好
で私の部屋の前に?」
そんな格好とは、寝巻き姿のことだ。
「え?ここ、六郎さんのへやだったんです
か?」
「はい」
「へ〜」
「とりあえず、中にどうぞ」
「はい」
朱莉はさっきのことを六郎に話した。
「佐助は本当に優しいですね」
「え?」
「朱莉と一緒に寝ないのは、朱莉を守りたいか
らじゃないでしょうか?」
「!!」
「朱莉を大切に思っているからではないでしょ
うか?」
「そうか・・・・」
「はい。これはあくまで予想ですが、佐助は朱
莉のことを友達以上・・・と思っているかもし
れません」
「ふ〜ん?」
「朱莉ー!!朱莉ー!!」
外から佐助が朱莉を探していた。
「行ってきたらどうですか?朱莉・・・・それ
と謝れば佐助も許してくれます」
「はい!ありがとうございました!」
* * * *
「佐助ー!!」
「!朱莉!!どこ行ってた!?我 探した!」
「ごめん。六郎さんの部屋にいた。あのさ佐助・・・」
「朱莉・・・」
「ごめん!!」「謝!」
二人一緒に言った。
「ぶっ!あははははは!」
「・・・・朱莉 笑顔が一番」
「部屋、もどろ!」
「諾」
佐助と朱莉の仲は、もっと良くなった。