貴方は希望を持ちえる

□第二章 青、赤、緑
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とりあえず先に入っててって言われたからはいったものの…

ゲルテナって言っても聞くだけだし

まぁ…こーいうのは一階から見ていくものか

ってことで直行(スタスタスタッ






歩いていると大広間のようなところに出る

真ん中に展示されているものに驚く
まるでそこは本当に暗い暗い海の中にいるような感じ

タイトル名はなんだろうとプレートを見る




「『深海の世』…ね…まさにタイトル通り」

まじまじと深海の世に目をやる

鮟鱇だと思うがその魚は大きく美しいそしてその分、恐怖さえも覚える


「……次」

その絵から前へと目線を移すと
大きな絵が飾られている

母親と思われる女性がピアノを弾いている息子に何かを訴えているようなそんな絵




『悪意なき地獄』



子供を叱っているのか母親にとったら子供のために言っているが子供にしたらそれはとてもお節介。

タイトル名に一人納得してしまうディアナ



「それにしてもゲルテナって奴…コホン…お方とてもすごいわ」


言葉使いが若干素に戻りかけているのを直しディアナは横に貼ってある張り紙に目をつける


『ようこそゲルテナの世界へ』
本日はご来場頂き誠にありがとうございます。
当館では現在【ワイズ・ゲルテナ展】を開催しております。
ゲルテナ氏が生前描いた怪しくも美しい絵画たちを、どうか心行くまでお楽しみくださいませ。

             xx,xx,xx



え……


「ゲルテナって死んでいたんだ…」


ゲルテナマニアにとったらいまごろかよっていうツッコミがありますね


私、何回も言うけどゲルテナってやt…方の名前は聞いたことがある程度ですもの

本当に死ぬまで何を思って描いていたのだろね…


次は大広間の下にあるものを見ることにした

壁に飾ってある

『咳をする男』




……?
何で咳にこだわったのかしら?
よくわからないわね


その場から後ろを振り返る
そこには大きな赤い薔薇のオブジェが佇んでいるように見えた


『精神の具現化』


それがこの赤い薔薇のオブジェのタイトル

床には何枚かの花びらが落ちていた

そのオブジェの姿は美しいが何故かわからないが大切な何かを見ているような気すらにもなった


「精神の…具現化…」

何で薔薇をたとえたのかしらね?
でも、綺麗…ということだけは分かるわ




横に目を向けると
小さな男の子がしゃがんで花びらをじっと見ていた
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