猫のように

□1. 開盟学園
1ページ/3ページ






「2-Fに転校生が来たぞー。席に着け。」

ん?こんな時期に転校生?
今は4月がもうすぐ終わる季節だ。

「おーい、入っていいぞ。」

ガラガラ。。




第1話 開盟学園







まわりがざわめいた。

“すごく綺麗なひと”と。


そのひとはボクからみても
とても綺麗な人だった。


「静かにしろー。はい、自己紹介してもらう。」


『名前は永瀬 日向。別に仲良くしてくれなくていい。以上。』


「だそうだ。よろしくしてやれ。」



………。






だそうだ、じゃないだろう!

今の自己紹介はなんだ!?
別に仲良くしてくれなくていいって、
そこはよろしくお願いしますとかじゃないのか?

初めて聞いたぞ!
こんな自己紹介!!!




「んーじゃあ、一番後ろの窓側の席が空いているから、そこに座れ。」


「教科書持ってないだろうから隣の席…の椿、見せてやれ」


「はい、わかりました。」



ボクの隣か。
仲良くできるかな。
まあ別に仲良くなる必要はないんだが
一応、クラスメイトだし。
こういうのも副会長の務めだろう。



ちょっと喋りかけてみようか。
とりあえず、自己紹介しとこう。


「ボクh『喋りかけてこないでいいから。』



途中でボクの言葉が遮られた。



『さっきの自己紹介で言ったでしょ?別に仲良くしてくれなくていいって。』


確かにそうだ。
でも、その言い方がなんだかむかついた。



「いや、ただ自己紹介を、と思ってだな…」


『別にしてくれなくていいから。』


「何でそう『何でそういうこというかって?それはね、自己紹介されても覚える気なんてないし、あたしから話しかけることはないから。』


さっきからボクの言葉を遮られる。
なんだか心を読まれているようなそんな感じだ。


『心なんて読めるはずない。』


「!?」


『言うことはそれだけ?なら、あたしもう行くから。』


「ああ。ってどこに行くんだ!?」


『どこ行こうか勝手でしょ?じゃ。』



そういって彼女はものすごい速さで消えた。






_

次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ