So Fine 2
□49話
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テミンside
自分の部屋に帰り、急いで着替えをカバンに詰めていると、
隣のベットのジョンヒョニヒョンが声をかけてくる。
ジョンヒョン「テミナ…、早いな……」
テミン「ヒョンおはよ。出発に間に合うようにするから、ちょっと出掛けるね。」
ジョンヒョン「お…おう。…遅刻すんなよ」
テミン「分かってる。じゃいってきます!」
帽子をかぶり、肩にカバンを掛けながら急いで家を出る。
タクシーに飛び乗り、行く先はソヨンの家。
携帯を取り出し、時間を確認すると、バッテリー残量の少なさにドキッとした。
やばい…
昨日あのまま名前の部屋で寝ちゃったから充電するの忘れてた。
とりあえず後で充電するとして、無駄に使わないように気を付けることにした。
ソヨンの家に着くと、深呼吸をしてインターホンを鳴らす。
いつもなら家に居る時間。
僕を避けて出掛けていない限り、きっと部屋にいるはずなのに、
インターホンの向こうから応答は一切無い。
何度か鳴らしても誰も出てくることはなかった。
ジリジリと太陽が照りつける中、僕はソヨンに電話をかける。
別れ話を察して避けているのは分かっていたけど、さすがにもうこれ以上は待てない。
名前はもうすぐ契約の1ヶ月を終え、宿舎から出て行く。
ソヨンとのことを終わらせ、名前との事を事務所に認めてもらうためにも、もうこれ以上僕に時間はない。
何度目かの発信の後、見上げたソヨンの部屋のカーテンが揺れた。
ほら、やっぱり居るんじゃん。
マネージャーが宿舎に迎えにくるまであと2時間。
焼き付けるような太陽にさらされ、滲む汗がまとわりつく暑い屋外で、
僕はここで、ソヨンが出てくるのをひたすら待つしかなかった。
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