So Fine 2

□27話
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  ジョンヒョンside



テミンの気持ちに気付いてから、
同室だって事をこんなに悔やんだ事はない。



ヌナは明日には戻るだろうってマネージャーが言ってたし、
わざわざ気まずい部屋に急いで帰る事もないと思い、

犬と遊びに実家に寄っていた。





久しぶりに会った俺に喜んでくれたワンコたちが可愛くって可愛くって、
夢中になって遊んでたら、門限の3時まであともう少し。


慌てて車を飛ばして宿舎に帰った。








玄関に入ってすぐ目についたのは、
端の方に申し訳なさそうに置いてある女物の靴。




間違いなくヌナのものだ。






一気に鼓動が早まり、弾む心臓が俺を急かす。

絡みそうになる足でリビングに入った。




リビングは電気が付いているものの、誰も居なかった。。





俺は、そのままヌナの部屋に向かう。


他の部屋に気付かれないように、小さめのノックをした。


……。

応答がないのは絶好の寝込みチャンス!




ワクワクした気持ちで、そーっとヌナの部屋に入る。





やっぱりヌナは寝ていたけど、ベットの上でぐっすり ではなく、
電気をつけたままベットにもたれかかり、座ったような状態で眠っている。


…まるでさっきまで、起きていようと頑張っていたかのように。。




ヌナに近づき、しゃがみこむ。

顔を隠す髪を指で除けると、体勢が苦しいのか苦悶の表情だった。

それが面白くて可愛いくて。。







俺を狂わせる 愛しいひと。






起こさないように、腿と肩の下に腕を入れる。

ゆっくり持ち上げ、ベットの上に仰向けに寝かせる。



名前「ん〜〜〜」

寝返りをうつヌナは俺が立っている方に体を向けた。



また髪が顔にかかり、可愛い寝顔を隠している。


指で髪を除け、寝顔をじっくり見つめる。



さっきとは違い、気持ちよさそうに眠っている。





こんな寝顔反則だろ。

…襲えねぇよ。。






そっと頬にキスをした。

「愛してるよ、名前。。」






聞こえてないなら、いいんだ。





きっとヌナは俺を軽い奴だと思ってるんだろ。

簡単にキスして、軽く好きだって口にするような奴だと思ってるんだろ。




ほんとは愛してるって面と向かって言えないんだ。

ヌナの目を見て言えないんだ。






ヌナと居れば居るほど、好きになればなるほど、

臆病で、淋しがりで、情けないキムジョンヒョンになっていく。






痛いほど気持ちをぶつけて、ヌナを苦しめてしまうくらいなら、

俺はいくらでも我慢する。





ヌナの側に居るのが俺だけなら…

俺はいくらでも我慢できるのに。。







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