So Fine 2

□28話
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  テミンside



-------夢を見た


僕はBOAヌナの「Only One」のステージに出るため、ステージ袖で待っている。

間奏に入り僕はゆっくりBOAヌナに向かって歩いていく。


近づくにつれ、目の前に立っているのが名前さんに変わっていた。


その瞬間、驚きと同時に愛おしさが胸を覆った。



伏し目がちで僕を待っている名前さんの髪をそっと触る。

抱きしめたい衝動を抑えるため、触れているだけの髪をギュッと握りしめた。



その間も音楽は流れ続け、体が覚えているままに踊る。


僕と一緒に踊っているのはBOAヌナに戻っていた。


出番が終わり、スタッフの間を抜け舞台裏に行く。

名前さんの後ろ姿を見つけ、走り寄っていく。

名前さんの目線にはジョンヒョニヒョンがいる。

僕は足が止まり、二人を遠くから眺めていることしかできない。



ジョンヒョニヒョンの顔が名前さんに近づく。


…あの日のように、名前さんとヒョンの顔が重なっていた。










息切れと嫌な汗で目が覚めた。


ふと隣のベットを見ると、ジョンヒョニヒョンが眠っていた。


いつ帰ってきたのか、全く気付かなかった。






数時間前、ジョンヒョニヒョンの名前を出した途端、
名前さんは目も合わせられないほど動揺していた。


名前さんの中には
確実にヒョンが居座っている。






悔しいけど、ヒョンはかっこいい。

話しをするのも聞くのも上手で、
…女の子の扱いだって上手い。



名前さんがジョンヒョニヒョンのこと好きになるのも納得できる。


けど…

ヒョンは本気なんだろうか。。


女の子が大好きなヒョンは、身近な名前さんにも手を出しただけなのかもしれない。





もしそうなら、

そんなの…
悔しすぎる。





名前さんが僕だけを見てくれたら、
その時は全力で名前さんを愛するのに。




ここに来てからの名前さんは、整理がつかない出来事が多すぎたんだろう。

今までの日本の生活とは環境が違うんだから。







今はきっと、その時期じゃないだけだ。


僕だけのものにしようと焦りすぎた自分が、情けなくてかっこ悪い。




もしかしたら名前さんは、
僕のキスも若さ故の勢いだったって思ってるかも。


確かに勢いでしてしまった部分はあるけど、
…好きでもない相手にキスなんかしたりしない。




名前さんに謝って仕切り直しだ。




僕の気持ちをゆっくり知ってもらえばいい。


ジョンヒョニヒョンと張り合ってもしょうがない。


今の僕は、名前さんに気持ちを伝えることが一番なんだ。

そして僕を好きになってもらおう。




それまでは、

…僕の理性頑張って!!

あの可愛い唇の誘惑にも耐えるんだ、イテミン!







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