So Fine 2

□39話
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名前side



泣きはらした目は、朝になっても腫れが残っていた。



みんながリビングに居るのは分かっていたのに、こんな顔で見送りに出て行く勇気がどうしても出なかった。


彼らが玄関を出て行く音が聞こえると、
私はゆっくりドアを開け、リビングに出た。



誰も居なくなったリビングには、彼らの匂いが微かに残っていた。

そして、その中ではっきり分かる、淡いテミンの匂い。。


それだけなのに、愛おしさで胸が苦しくなってくる。






午後には久々の日本語講師の仕事がある。

顔を冷やし、目の腫れを引かせると同時に、
冷たい水はボーっとした頭を覚まさせてくれる。


気合を入れ直し、仕事の事だけを考えようと努めた。








夕方、いつもより長引いた仕事から帰り、玄関のドアを開けると、
ジンギとキボムとテミンの靴が目に入った。



もう帰ってるんだ…。



朝、顔を合わせられなかった言い訳を考えながら自分の靴を脱いでいると、リビングのドアが開いた。



オニュ「おかえりなさい。」


名前「あ…ただいま。」


私は、ドアを開けて立っているジンギの方に歩いていく。


オニュ「今日仕事だったの?」

名前「うん…。日本から帰ったから来てくれって連絡があったから。」

オニュ「そうなんだ。お疲れさま。」


廊下に止まってジンギと話していると、
部屋からキボムの声が聞こえた。


「ちょっと〜!そんな所で話してないで入っておいでよ〜!!」


ジンギは フフッ っと私に笑いかけてくれると、先に部屋に入って行った。

ジンギの後ろをついて部屋に入ると、キボムとテミンがソファからこちらを振り向いてきた。


名前「…ただいま。」


キー「おかえり、おつかれさま」


名前「…お腹空いた?すぐご飯作るから。その前に着替えてくるね。」


オニュ「ヌナ、今日は外に食べに行かない?」

名前「…私はいいけど。…大丈夫?」


一緒に食事に行けるなんて、そりゃ嬉しいに決まってる。
…けど、私なんかと一緒に居るところでも見つかったらと思うと。。


キー「なに心配してんの。大丈夫に決まってるでしょ。」

キボムのその言葉と言い方は、根拠がなくても信じられる力を持っている。


名前「うん!!急いで着替えてくる!!」


嬉しさと楽しみな気持ちで、自分の部屋に入ると急いで服を着替えた。





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