So Fine 2
□51話
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あの後、
テミンからの連絡はなかった。
その代わり、キボムから全員無事に日本に着いたと、空港内の背景が少しだけ写り込んだキボムの顔写真がメールで送られてきた。
テミンが無事合流できたこと、予定の飛行機に乗れたことを知り、ホッと胸をなでおろした。
それと同時に、
最後にもう一度会えるんではないかという、小さく膨らんでいた期待が砕け、無駄に自分を苦しめた。
誰も帰ってくることのない広い空間で過ごす時間は、
頭の中に余計な思考だけを巡らせ、
心細さと寂しさは後悔に形を変え、呑み込まれそうになる。
振り払うように、立ち上がり、自分の部屋の荷物の整理をする。
この家から自分の痕跡を消さなければいけない。
彼らが、…彼が、少しでも早く私の存在を忘れられるように。。
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