So Fine 2

□51話
1ページ/6ページ




あの後、
テミンからの連絡はなかった。


その代わり、キボムから全員無事に日本に着いたと、空港内の背景が少しだけ写り込んだキボムの顔写真がメールで送られてきた。



テミンが無事合流できたこと、予定の飛行機に乗れたことを知り、ホッと胸をなでおろした。

それと同時に、
最後にもう一度会えるんではないかという、小さく膨らんでいた期待が砕け、無駄に自分を苦しめた。







誰も帰ってくることのない広い空間で過ごす時間は、
頭の中に余計な思考だけを巡らせ、
心細さと寂しさは後悔に形を変え、呑み込まれそうになる。




振り払うように、立ち上がり、自分の部屋の荷物の整理をする。



この家から自分の痕跡を消さなければいけない。

彼らが、…彼が、少しでも早く私の存在を忘れられるように。。







.
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ