So Fine 2

□52話
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ゲートを通り、後ろに振り向いて大きく手を振る。



大好きな吉田さんと、思い出の詰まったこの地に
笑顔でさよならを。。






飛行機の中では、
そろそろ宿舎に着いているはずの彼らの姿が頭に浮かび、
電源を切った携帯に何度も目が行く。





日本に近付くと、暗く重い雲が上空を覆っていた。


なんとか日本に到着したものの、
外の景色は薄暗く、今にも雨が地面を叩きつけそうな色をしている。





到着ロビーで携帯の電源を入れると、すぐさまユナからの着信がきた。


ユナ『もしもし、名前?着いた?あぁ良かったぁ〜。
私?うん。…来てはいるんだけど……』



空港まで迎えに来てくれたユナは、
どうやら慣れない空港内で迷子になってしまったらしい。


名前「分かった。ユナはそこに居て。私がそっち行くから。」




帰ってきたんだ。




懐かしい日本語が溢れる看板にホッとする思いを感じながら、
ふと、目に入る韓国語の文字に、心の中に出来てしまった空洞に気付く。



深呼吸を一つして、顔を上げると、
ユナから言われた目印を探して空港内を巡る。







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