So Fine 2

□55話
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吉田side
 

ステージ上のテミンは、溢れる出るパワーを抑えきれないような、体が浮き上がりそうなほどの力強さを纏っていた。



裏のモニターでステージの様子を見ながら、私はホッと胸をなでおろしていた。




開演直前になって、
今まで口にすることをタブーとされていた名前さんの存在を、彼らに話したことで、
テミンがどうなってしまうのか想像ができなかった。



ここ最近のテミンの疲労は見ているこっちまで辛くなるほどだった。


どうすることも出来なかったのは私だけではなくて、きっとメンバーも同じだったのだろう。




そんなテミンを、私はてっきり、
名前さんのことを忘れようと、考えないようにしようとしているとばかり思っていた。



精神的に参ってる様子も見せていたテミンの、あんなに安心した嬉しそうな笑顔を見たのは、いつぶりだろう。


テミンにとって名前さんの存在がどれだけ大きいのか、私は勘違いしていた。



テミンは名前さんを待ってたんだ。





もっとあの時引き止めればよかった。

意地でもテミンに会わせればよかった。


名前さんが、テミンにもメンバーにも会おうとしなかったあの時に。。



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