Last Time
□2話
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名前 side
消えたい消えたい消えたい!!!
席に戻るなり頭を抱えて沈み込む。
ばか!!もう!何やってんのよ!!!
絶対変な奴だと思われた。。
もう二度とオニュの顔が見れない
もうこのまま消えてしまいたい
彼が戻ってくるこの場所に居ることが恥ずかしくて申し訳なくて
本気で透明人間になりたいと願った。
再び式が再開しても、正直それどころではなく、
オニュのいる方に背を向けることで式が終わるまでの時間までやり過ごす。
神経が向かう先は同じでも、
さっきまでとは全く違う。
あまりの変化に驚く友人たちの言葉も、今は聞きたくない。
触れてほしくない。
なんとか式が終われば、誰よりも先に会場から出て行こうとする私を見て驚く友人たちには、「急用があるから先に帰る」とだけ言い残し、
逃げるように会場から出た。
大きな袋を持ち、とぼとぼと大通りを歩く。
頭の中はずっと、私が引き起こした恥ずかしい出来事のこと以外ない。
耳塞ぐとか…なに原始的なことやってんだろ。
ほんとバカだな。。
オニュも、知らない人間にあんなことされて…
気持ち悪かっただろうな。。
自分のことで精一杯だったものも、時間が経ち1人で冷静に考えるにつれ、
オニュが感じたであろう不快感に対する申し訳なさの方が大きくなってきていた。
もし、なんとか弁解できたところで、
聞かせたくないことを言っていた人が居たことまで言わなくてはいけなくなる。
今さら、ああすれば良かったのだろうかこうすれば良かったのだろうかなんて考えたところで、
もう…遅いのに。
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