So Fine 1

□9話
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<共同生活 2日目>

  
ジョンヒョンside





仕事とレッスンとジムで、ヘトヘトに疲れて帰ったのは午前1時を過ぎていた。



玄関を開けるといい匂いがしていた。

日本の匂いだ。。



ドアを開け電気のついた部屋には、その美味しそうな匂いがいっぱいに広がっていた。


テレビも点いているのにヌナの姿が見えない。

もしかして…と思い、そぉ〜っとソファをのぞき込むと
ヌナが丸くなって眠っていた。


「フッ、わんこ」
笑みがこぼれる。



鍋の中には俺の大好きな牛肉の煮込みが入ってる。
隣の鍋には…味噌汁?


あ、牛丼作る気だったのか。


ご飯を大きめの器に入れて温めた牛肉と汁をかける。


冷蔵庫からキムチを出して牛丼を食らう。


「くぅ〜マジうめぇ〜〜!!!」

自然と声が出てしまった。

ヤベッ!
起こさないよう静かにしておこうと思ったのに。




名前「ん…ん〜〜。。」

ソファの端から伸びをしているヌナの腕が現れた。

のっそり起きあがり座ったヌナは、正面を向いたまま動かない。。





振り向くのを待ってるわけじゃないけど、
…無視されるのは悔しい。





もしや座ったまま寝てんじゃないかと思い、
そぉ〜っと近づき、横から顔を覗きに行く。


白目で口を半開きにして座っている。


プッ! クックックック…


どんだけブサイクなんだよ!!


無防備すぎる寝顔を何度見ても吹き出してしまう。笑いが止まらない。



そのうち、俺の笑い声に、
我に返ったヌナがボーっとこっちに向く。

「クックックック お前寝顔サイテーだよ クックックック…」


まだ寝ぼけているのか、何を言われているか分かっていないのか、キョトンとしている。


何度か瞬きをすると

「あれ?ジョンヒョン!!
おかえり。いつの間に帰ってたの!?」


やっと意識を取り戻したヌナと、笑いがだんだん収まってきた俺。




ジョンヒョン「ぎゅーどん美味しいよ。ありがとな」

名前「え!もう食べたの?
ごめん!準備してあげれなくて」


ジョンヒョン「いいって。でも俺ら帰るの遅いし、ヌナ起きて待ってなくていいよ?
ほら、一番早く帰る俺でも1時過ぎてるし。」




「…うん。」

ヌナは悲しそうに頷く。




どんだけご主人様の帰り待ってるわんこだよ。




…しょうがないなぁ。。






「ま、明日からは俺ももう少し帰るの早いと思う…。」



仕事もレッスンも気合い入れて早めに終わらせるよ。





名前「そうなの!?よかったぁ。
今日なんか退屈だったし寂しかったし…。
ジョンヒョンが帰ってきてくれて良かった♪」



もぉ…世話の焼けるわんこだよ。



ヌナの頭をクシャクシャっとなでると嬉しそうにふわぁ〜っと笑う。

こっちも一緒に笑みがこぼれる。







一緒にテーブルに行き、
横でヌナが今日見たドラマや音楽番組の話をあれこれ喋り続ける中、
うんうんと相づちを打ちながら俺は夕食の続きに戻った。






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