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□勘違いはほどほどに。
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「ねーまこー」
「…ん?どうかした?」

放課後の教室。
部活に行く準備をしている真琴に声をかけた。
ちなみに彼は私の彼氏なのです。

「今日ハルくんいないね。どーしたの?」
「サボリかな。きっと先にプールにでも行ってるんだろうけど。」
「そっかー」
「…ハルがどうかした?」

真琴が怪しむように尋ねてきた。
…あれ、心なしか不機嫌に見える。

「ちょっと用があるだけ。今日も部活だよね?」
「うん。今から行くよ。」
「そっかー。」
「…待っててくれる?」
「もちろん。ハルくんにも用あるし。」


……ピキッ。


あれ…?
真琴からなにやら不吉な音が聞こえたような気が…。

「さっきからハルのこと気にしすぎだよね。」
「え、そうかな」
「そうだよ。ハルに、何の用?なんなら俺から言っとくけど。」
「いや、大したことじゃないし自分で言うよ。まこに頼むのも申し訳ないし。」
「別に気にしないけど、俺。」
「ほんとに、すぐ終わる用だからさ。」
「…そんなに俺には言えないことなんだね。」
「え?」


やばい、怒らせてしまったようです。
いつもどうでもいい話でもなんでも話してたから、怪しまれちゃったかな。
でも、本当に大した話じゃないんだよね。
家の父親が漁師で、サバたくさんとってきたからお裾分けしようかなーって思ってるだけだし。
ハルくんサバ本当に好きだからね。

…なんか誤解させちゃったかな。


「あ、あの、まこ…」
「…部活行ってくる。時間つぶしてて。」
「あ…今日は見学したいなー…って。」
「ハルでも見にくるの?」
「ち、違っ…!」
「…まぁ、いいんじゃない?ハルも喜ぶだろうし。」


…だめだ、本当に怒ってらっしゃる。
どうにかして弁解したいけど、今の真琴は聞いてくれそうにない。

どうしよう…ピンチです…。



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