無限の守護神の鮮明な物語
□第1話〜セイクリッド・ハート〜
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ひろきSaid
『ここは…』
そこは、空が赤く、周りには瓦礫と武器が散乱している世界に、二人の男女がいた。
顔は見えないが片膝をついている碧色の髪をした男性とそれを見上げるヴィヴィオに似た女性
突然女性は頭を下げ
「クラウス、今まで本当にありがとう」
頭を上げると
「だけど、私は行きます」
その瞳には決意の色が見られた。
だけども、片膝をついている碧色の髪男性は
「待ってくださいオリヴィエ!勝負はまだ……!」
この女性がオリヴィエなのか!
「あなたはどうか良き王として国民とともに生きてください」
そして、女性――嫌、オリヴィエは儚げに微笑み
「この大地がもう、戦で枯れぬよう」
女性は空を見上げ
「青空で綺麗な花をいつまでも見られるような、そんな国を―――」
「待ってください!まだで
・ ・ ・ ・
す!ゆりかごには僕が―――」
男性も片手を上げながら立ち上がろうとするが
女性は去って行こうとする。
「オリヴィエ!!僕は―――!!」
女性にはその言葉は届かなかった……
俺はそこで意識を失った。