デスドアオリジナル2

□銀麗
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「どうしてさ!」
キリコは邪険に聞く。

「あなたはもうじき死神としての役目を終えるのよ?この狂気のセカイを抜け出せるのよ?それはずっとあなたが望んできた事じゃないの!?何年も何年も!ようやくここまで来たのに今魂の力を使ったら、またあの戦いに明け暮れる日々なのよ!?」

「うぅ…」
キリコがシュクレンの顔を見る。
ただ眠っているように見えた。

「それにその願いを叶えてもキリコには何の影響も無いと思うわ。この広いデスドアでまた巡り会えるなんて稀なんだから!」
ノスタルジアは首を傾げる。

「構わない…シュクレンがいないセカイなんてもう考えられないの!会えなくても!同じセカイで生きてる事が大事なの!それだけで…あたいはこのセカイで強くなれる…このセカイでもっと強くなれるから!それはシュクレンにしかできないんだよ!もう一人は嫌なんだよ!」

「わかったわ…今まで集めた魂の力を使うわね!」
ノスタルジアの体が黒く光る。

「また最初からやり直しね?」
ノスタルジアはキリコに問う。

「ううん、シュクレンと同じスタートラインに立つだけよ!」
キリコは微笑む。

「しょうがない子ね。あなたはこの狂気のセカイで友達に巡り
会えたのね!」

ノスタルジアの放った光がシュクレンを包み込む。

「キリコ!あの従者の心はあなたの中にあるわ!吹き込みなさい!」
キリコはシュクレンに口づけをして息を吹き込む。
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