デスドアオリジナル2
□銀麗
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「ところで…シュクレンをあんな目に合わせたのはどこのどいつなんだい!あたいが引導渡してやるよ!」
キリコが握り拳を作る。
「赤いヒールの剃刀女だ」
クロウが答える。
「赤いヒールの…ふ〜ん、聞いた事あるわ!あたいはまだ遭遇した事ないけど…随分死神がやられちゃってるみたいね!」
「遭遇したらお前生きてねーよ!奴は自我に目覚めている。自我に目覚めた魂は自由に想いの力を使う。いくらお前でも不覚をとられるかもしれないぜ」
クロウがキリコを見る。
「あたいが不覚?とられるわけないわ!」
キリコは胸を張る。
「お前のその自信のひと欠片でもシュクレンにあればな!」
「ところでクロコ!」
キリコが詰め寄る。
「クロウだ!!」
クロウがいきり立つ。
「どっちでもいいじゃないのよ!この際改名しなさいよ!」
「何でだよ!?」
「あたいに大きな借りができたわね?」
キリコがイタズラ顔で迫る。
「うぐ…何が望みだ?」
クロウが罰が悪そうに訊く。
「シュクレンを1日借りるわよ!」
「なっ!?」
クロウとノスタルジアが同時に叫ぶ。
「キリコ!あなた仕事は!?」
ノスタルジアが憤慨する。
「ぶー、別にいいじゃな
い!他にあたいに合う仕事無さそうだったしぃ…」
キリコは頭に腕を回し口を尖らせる。
「だいたいあなたは仕事に対してもっと…」
「おっおっおっお説教キラ〜イ!!」
キリコはシュクレンの手を引っ張り走り出す。
「キリコ〜…」
シュクレンは不安げにキリコを見る。
「ふふ、たまにいいのよ!思いっきり遊ぶのだーっ!」