デスドアオリジナル2

□涙と笑み
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「銀麗と紅い死の微笑み…噂は聞いていますよ。」
白く輝く髪が足元まで垂れ線が細い少女が立っていた。
その瞳は緑色の光を宿していた。

背後には二人の従者らしき者がついている。

「ルシファー…。」
キリコは急に表情を曇らせた。
「誰?」
「彼女はこのデスドアを統括し、あたい達死神をこき使ってる支配者よ。」

「ふふ、ノスタルジアから自由奔放な性格とは聞いてましたが少々教育が必要なようですね。。私は統括者であり、支配者ではありません。ご覧の通りデスドアは今、不浄の魂に飲まれようとしています。あなた方死神の力が無ければこの世は生も死もないセカイになってしまうでしょう。」

「生も死もない…セカイ…。」
シュクレンは再び視線を地図に移す。

「生も死もなければ魂は濁り、澱み、腐ってしまう。まさに欲望の塊となってしまうでしょう。そうなれば生と死のバランスが崩れこの宇宙のいかなる生物も死滅してしまう…生命そのものが消滅してしまうのです…あなた方の活躍は私の耳にも届いております。期待していますよ。」
そう言うと長い髪を靡かせ踵を返し去っていった。

「あたい、あいつ大っ嫌い!!」
キリコが怪訝に吐き捨てるように言い放つ。

「…どうして?」
シュクレンが問うとキリコは鼻息を荒くする。

「神様ぶってるところ!!」


シュクレンとキリコはホールを抜け更に奥へと進む。
「シュクレンは魂が浄化される所見た事ある?」
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