10/21の日記

21:06
輪廻の中で巡る宿命
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閉め切ったカーテンから差し込まれる日の眩しさで目が覚めた。
目覚まし時計っを見ても、まだ四時半を差している。
沢田綱吉はベッドから出て、机に向かった。
引き出しに取り付けた隠し戸を開け、自作の眼鏡型コンピュータを取り出しかける。
綱吉が作ったこの眼鏡は、脳の信号に反応し、インターネット、メール、通話、その他の機能が利用できる。
簡単に言えば。現在の最先端技術のその先の技術を使って作ったのと同じようなものだ。

ヴヴンッと小さな音と共に空中に文字の書かれたパネルが数個浮かぶ。
綱吉はその中の1つをタッチしながら正面までスライドさせた。
ダブルタッチをすると、そのパネルがある程度の大きさになる。
パネルには"受信メール&情報”と書いてあり、その下は"メール”と"情報”に分かれていた。
メールの方には日本語で書かれているものもあれば、英語、イタリア語、フランス語など、さまざまな国から『仕事』の依頼が来ている。
そこをチラリと見たあと、情報の欄を見て綱吉は顔を顰めた。
情報には綱吉がハッキングした所の情報が自動的に流れてくる。
綱吉自身、どれだけハッキングしたのかは覚えていないが、情報の欄の中でも個別に流れ込ませているのは、警察やインターポールなどの機関とマフィア。
主にボンゴレファミリーとその同盟ファミリーだ。
そこには、ボンゴレ9代目が信頼している殺し屋に依頼した仕事の内容があった。


ボンゴレ10代目候補、沢田綱吉の教育


おそらく1週間・・・いや、今日明日中にくるであろう人物を脳裏に浮かべ、これからどうやって奴を追い出そうか、思考を巡らせる。
かつてそうだった様に、自分の意見など聞き入れてはくれないだろう。
だとしたら、やはり―・・・。

ジリリリリッ

目覚ましが鳴り、6時を告げる。
目覚ましを止め、下に降りる綱吉の顔は憎悪に満ちていた。

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