サイボーグ009
□心外だなあ
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心外だなあ
私は今、戦っている。
片手に哺乳瓶、片手にスプーン。
分量を量りながら…
『こぼしてるよ』
あぁ！もう！
「話しかけないでよ！イワン！」
哺乳瓶の口からこぼれたミルクの粉を
ふきながら私はイワンを見た。
イワンは知らん顔で寝たふりをしている。
今の状況を説明すると。
今日はギルモア話せはコズミ博士とお茶会。
ジョーとフランはデートだ。
それで、イワンの面倒を私が見ることに。
今回だけじゃないけど、
なんかイワンって私に突っかかってくる？
気がするんだけど…
『全部聞こえてるんだけどね』
え！？
心の中を読むなんて！
なんて子供！
『僕の方が年上だよ』
肉体年齢で考えなさいよ！
『精神年齢だと勝ってるんだけどなあ』
そんな問題じゃないわよ…
「って！イワン！」
人の心を遊ばないの。
私は出来上がったミルクを片手にイワンを抱き上げる。
「これだけだと可愛い赤ちゃんなのに」
『そっちの方が失礼だなぁ』
もう、なによ！
なんてやりとりをしているとジョーとフランが帰ってきた。
「あら、親子みたいね」
フランが笑顔で言った言葉に対して、
『「親子じゃないよ」』
なんてはもってみたりして。
気は合うはずなんだけどな。
『本当、心外だなあ』
(みんな僕の気持ちなんて気づいてないんだ)
2012.11.19
小さい体でいじりっ子だけど独占欲強くてでも寂しがりだと可愛いと思います。