Dream

□突然の
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西君と出会ッて2ヶ月。
私はやることがなくて
なんとなく西君にメールを送ッた。

『来週からテストだね
 勉強しなきゃって思うけど毎回結局勉強してないんだよね
 まぁ10位以内とれるからいいんだけどさ
 西君はどうですか?』

他愛もない、なんでもないメール。
西君からの返信は来ない。
まぁあの素ッ気無い西君だから
別におかしいことでもないけれど
「ふーん」とか「あっそ」とか
そんな感じでも返信をくれたりするから
ちょッと寂しい。

まぁいいか。

そう思ッてその日は寝た。


朝起きて、メールの確認をする。
返信はない。

『おはよう』

ただのモーニングコール。
もう起きてるかもしれないけど。
やッぱり返信はない。
いつものことなのに
かなしくなる
今日の私は少しおかしいのかも。

『もしかしてメールとかしないほうがいい感じ?』

しつこいッてわかッてる
いつもの私ならこんなことしないのに
何か胸騒ぎがした。
やッぱりそのメールにも、
返信はない。

帰り道、西君の家に寄る。

ピンポーン

誰も出ない。
あいてないかな、なんて思ッて
ドアに手をかける。

ガチャリ

「あ。」

あいた
いけないことだとわかりつつも
中に入る。
何度もきたことがあるけど
こッそり入るッていうのは
さすがに緊張する。

「失礼します…」

返事はない。
もちろんのことだけれど。

「にしくん?」

静かな部屋で、音を発しているのは私だけで
だから小さな声でも
大きく聞こえる。

「…どう、いう・・・」

リビングをのぞくと、
机の上に食べかけのご飯。
一人分。
ご飯はカリカリに乾いていて
おかずもすッかりひえきッている。

西君がいなくなッた。

何がおこッているのかはわからないけど
直感的にそうおもッた。
西君がどこかへいッてしまッた。
私がいけない、どこかへ。

西君はどこ?

私はとんでもない絶望感に駆られ、
その場に泣き崩れた。

たッたの数ヶ月で
私はこんなにも西君が好きになッていたんだと
改めて実感した。

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