〜誠の武士達〜

□後悔と涙。
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千鶴の手を引っ張って、平助の後に続き広間に入る。


「やっと来たか!」


「おめぇら遅ぇんだよ。この俺の腹の高鳴り、どうしてくれるんだ?」


ずっと待っていたらしい二人から不機嫌極まりない声が上がった。


「すいません、私のせいで・・・・」


千鶴がおずおずと顔を覗かせると、二人は一瞬ぽかんとした。


「なんで、そいつが居るんだ?」


「なんだよ、居ちゃ悪い?」


平助が新八を睨む。


一方、新八と違って察しのいい左之さんは


「いや、んなこたぁねぇよ。飯はみんなで食った方が美味いに決まってるしな」


と、自分の隣を一つ分空け、千鶴を手招いた。


「おい。そんな所に突っ立ってねぇで、こっちに座れ」


「す、すいません」


あー・・・左之さん、千鶴の隣ずるい。


総司と一の間にある私の膳を持って立ち上がろうとして、袴の裾を捉まれた。


「どこに行こうとしてるの?澪の場所はここだよ」


「何故、移動する必要がある。座れ」


「えーっ!!!」


この二人には勝てる気がしないので、渋々座った。


だって、総司が黒い・・・。


それからみんなが箸を取ると、恒例のアレが始まる。


「しかし、今日も相変わらずせこい夕飯だな」


新八のため息。


新選組名物(?)おかず争奪戦、開始。


「というわけで・・・隣の晩御飯、突撃だ!弱肉強食の時代、俺様がいただくぜ!」


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