〜誠の武士達〜

□池田屋事件。
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数日後、千鶴は土方さんに許可をもらい、総司率いる一番組の巡察へついて行ってしまった。


「暇だな・・・。よし、左之さんと平助に遊んでもらおう!」


と、いうことで・・・・・遊びに来ました!!!


あ、ちなみに新八は二日酔いで寝込んでるんだよ。


「おいおい・・・・どこからんなもんでてくるんだ?」


「すっげぇ・・・」


二人の目の前にはたくさんの甘味の数々。


「町に遊びに行ったら、みんなくれるんだよ!優しいよねぇ」


笑顔で話す澪。


彼女の小動物的可愛さは強烈だ。


しかし、それに気づいていない澪に原田はほとほと呆れた。


そんな中、甘味を探っていた平助があるものを見つける。


「澪、これなんだ?」


拾い上げられたのは、上質な櫛。


桜の柄が入ったそれは陽に照らすと、きらきらと美しく輝いた。


「あ、そんなところにあったんだ」


平助から櫛を受け取り、


「女の子が、落としましたよって私に渡してくれたの」


じっと見つめる。


「澪、こんなの持ってたっけ?」


「ううん。だけど、なんだか手放せなくて・・・そのまま」


どうしてだろう。


この櫛を見ると懐かしくてどうしようもないくらいに、悲しくなるんだ。


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