Short★book

□水色の花束
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「やっば。もうこんな時間。」

予定よりも仕事が押してしまい、現在の時刻は1時23分。
一通りの挨拶を終え、急いでスタジオを出る。黒子の家はここから近い場所にあるため、走って移動していく。
赤の信号に脚を止めるが、気持ちが急ぐ。早く早くと。いつもなら何も感じないこの待ち時間が異様に長く感じられ、じっと信号を見つめる。信号が青に変わったのを確認して、また走り出す。



ドンッ






信号無視の車が黄瀬に直撃した。


『痛ぇ.....動けない。やばいな。意識ももう.......ごめん、黒子っち。約束果たせそうにないや。日記なんて慣れないもの書くもんじゃないな。』



彼が最後に思い浮かべたのは照れたように笑う指輪と花束を受け取った未来の黒子だった。

死ぬ間際であるも関わらず、最後に彼は微笑んだ。


































『愛してました。』
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